なぜ「松井裕樹」なのか?

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      プロ野球開幕1カ月、森友哉や柳田悠岐など注目選手に見る今年のペナント【パ・リーグ編】

      オフシーズンの順位予想どおりと思っている人、そうでない人がいるだろうが、ここでシーズン序盤の戦い方、中でも注目選手の活躍にフォーカスしながら、今後のペナントの展開をうらなってみたいと思う。往年の破壊力抜群だった打線が復活したことは、埼玉西武ライオンズファンでなくても懐かしく、嬉しい気持ちになったに違いない。記憶に新しいのは、4月18日の北海道日本ハムファイターズ戦での大逆転劇だ。

      今年のチームの快進撃に、1980~90年代のライオンズ黄金期を思い出した人も多いだろう。例えば、1990年にはAK砲と言われる秋山幸二、清原和博の強力クリーンナップがチームをけん引。その往年の強力打線が復活したといえるのが、今のライオンズだ。

      気持ちが芽生えており、まさに“相乗効果”で勢いを増している。

      その好調打撃陣に後押しされる形の投手陣では、多和田が防御率1.93でリーグ4位につけている。

      開幕投手となり自信が蘇った菊池雄星だが、4勝無傷も実は打線の援護があってからこそ。防御率4.03は、やはりここぞという時に打たれているからで、今後は失投を無くすなど、少し精度を上げて行かなくてはならないだろう。特に、運悪く“連勝ストッパー“となっている十亀がその“運”を引き寄せれば、常勝軍団の福岡ソフトバンクホークスに対しても、これからもしっかり対応できるだろう。 ■千賀滉大、サファテの戦線離脱に苦戦するホークス オフにけが人が続出して、オープン戦の成績が振るわなかった福岡ソフトバンクホークスだが、やはり地力があるのか、じわりと順位を上げてきた。北海道日本ハムファイターズとは3勝3敗の五分だが、ほかのチームには勝ち越している。

      しかし26日、ライオンズの連勝を止めたのは、やはりソフトバンクだった。 開幕投手の千賀滉大が4月7日に右肘の違和感で登録抹消されたのが痛かった。先発ローテを組みなおさなくてはならず、工藤公康監督も計算していた勝ち星を失い、これからどう組み立てなおそうか考えているはずだ。

      緊張もあったのか、硬い札幌ドームのマウンドが合わなかったのか、初回にフォアボールを出すなど、失点を許して苦い初マウンドとなった。

      しかし、工藤監督はその後を抑えたピッチングを評価。先発や中継ぎ等での活躍を期待しているようで、結果を出せば先発ローテに入るかもしれない。このサファテがいるからこそ、先発、中継ぎが生きるのは周知のことで、勝利の方程式を使えないのは正直かなり痛手となっている。

      この不安定な投手陣を補っているのが、やはり打撃陣。まずはオープン戦でもペナント序盤でもホームランが出ず、まわりをやきもきさせた柳田悠岐だが、4月12日のファイターズ戦で待望の1号ホームランを放っている。

      その後は着実に安打製造機として動き出し、21日にはやはりファイターズ戦で5安打に加え、サイクルヒットのおまけがついた固め打ち。打率もライオンズの森と並ぶ、リーグ2位の3割4分7厘と調子が上がってきた。次ぐ7盗塁で、走攻守揃ったマルチプレーヤーぶりを発揮している。

      柳田の調子が上がってきてはいるものの、いつもの破壊力あるホークス打線はまだ“春眠”中と言える。

      ただ、4月10日に待望の1本が出てから、打率は徐々に上がってきた。 他チームは“眠れる鷹”の状態のうちに、その差を広げておきたいところだが、やはりそこは昨年日本一のホークス。投打ともに千両役者が戻ってくれば、打撃好調のライオンズナインも、うかうかしていられなくなるはずだ。

      ■ファイターズは近藤健介の大ブレークに注目 開幕で思わぬ3連敗を喫し、幸先の悪いスタートを切った北海道日本ハムファイターズだが、現在はホークスを抑えて2位につけている。

      ファイターズは清宮幸太郎の入団で、ストーブリーグでは間違いなく話題の中心だった。プロの洗礼か、なかなか結果を出せずにいたが、2軍戦でホームランを連発。1軍での雄姿がいつ見られるかが、これからの焦点となってくるだろう。 大谷翔平無きあと、その大谷の背中を見てきた近藤健介が大ブレーク中だ。

      公言しており、その言葉どおりに現在4割0分3厘で、2位をブッちぎってのリーディングバッターに鎮座。それに加えて、出塁率がなんと5割3分1厘と、まさにファイターズの孝行息子的存在に成長している。

      ファイターズの中軸を構成するのは、あらたに主将となった中田翔だ。

      Team”に徹底したのが良かったのか、22日の自身のバースデーに1本塁打を含む、5打点と大暴れ。2割5分3厘と打率はまだ平凡ながら、昨年の不調を脱しつつある。 ここ数年のファイターズの成績は、あたかも大谷翔平の活躍と連動しているかのようで、昨年は5位に沈んだ。

      つまり、打線はなんとか戦力を維持しているので、浮沈は投手陣にかかっているといっても過言ではないのだが、その投手陣が今一つピリッとしない。マルティネスは完投2試合と、しっかりと試合をコントロールできるのが頼もしい。目標の2ケタ勝利に向けて幸先の良いスタートを切っている。

      昨年最下位だったチームをAクラス入りさせるのが井口監督の仕事で、今年の序盤は10勝11敗の4位。3位のホークスに1.5ゲーム差なら、まず合格点と言えるのではないだろうか。井口監督の初勝利となった開幕2戦目のゴールデンイーグルス戦で6-2という成績だったが、同様に6点以上を挙げての勝利はこれまで5試合を数える。負けはしたものの、4月20日のライオンズ戦でも9回に3点を返し、8対9と惜敗。 その原動力になっているのが、4番に座る中村奨吾だ。

      しかも、リーグ1位の10盗塁と、まさに走攻守揃ったマルチプレーヤーぶりから、間違いなくこれからの戦いで、相手チームがもっとも警戒する選手となるだろう。 エースの涌井秀章が、26日のゴールデンイーグルス戦でリーグ一番乗りの完投勝利を挙げたのも好材料だ。

      先発ローテでしっかりと結果を出している石川歩の復活も嬉しい。一昨年の最優秀防御率投手で、今年もチーム1位の2.20で3戦負けなしと好調だ。

      フォアボールが9個と制球勘はまだ戻っていないが、この先発陣が回転していけば、上を脅かす存在になるのは間違いない。リーグ優勝とともに日本一はというと、仰木彬監督時代の1996年までさかのぼらなくてならない。 ドラフトでは社会人No.1サウスポーの田嶋大樹を獲得できたのは大きかった。3月31日、開幕2戦目に登板してホークスに投げ勝ち、プロ1勝目を挙げた。すでにローテ入りしており、3試合で奪三振は14個と期待どおりのピッチングと言えるだろう。

      しかし、防御率は4.11と先発投手としては物足りない。少なくとも3点台に乗せ、キッチリと先発ローテとして勝ち星を数えられる投手になってほしいと思うのは、福良監督だけの思いではないはずだ。

      開幕投手となった3月30日のホークス戦は、打線の援護がなかったが、決して悪い内容ではなかった。

      ただ、その‟星回り”が悪く、現在1勝3敗とアンラッキーな立ち上がりになっている。

      しかし、打線が奮起すれば、2.25の防御率が示すとおり、おのずと勝利はついてくるはずだ。

      そのほかで、期待されるのは、昨年8勝だった2年目の山岡泰輔の2桁勝利。173センチと決して大きくない体だが、もともと強振する長距離バッターで、今年もホームラン4本、打率もチーム2位の2割8分2厘とバファローズには欠かせない存在になりつつある。腰痛持ちで、なかなか1年フルに戦えない体だが、今年フル出場を果たせれば、ホームラン30本も夢ではない。 ベテランのT-岡田や小谷野栄一の活躍も見たいところだが、やはりバファローズは外国人選手がキーマンとなるだろう。リーグ2位の7本塁打は、昨年の20本塁打を抜く勢いだ。

      今年はまだチャンスに打てず、打率も2割1分4厘と低迷しているが、期待される長距離砲だけに、春以降の爆発が待たれる。この1ヵ月で対戦カードが一巡したが、対ファイターズの0勝3敗を含め、すべてのチームに負け越しており、チームの雰囲気を上げづらい状況となっている。

      昨年はこの時期にトップで折り返していたので、まさに天国から地獄に落とされた形で、ここからスイッチを入れ直すのが喫緊の課題だろう。 とは言いつつも、各チームとの差はそれほど大きくない。かく決定機に打てないことが大きな要因ではないだろうか。ように、2点差以内での敗戦が9試合と、投手陣を見殺しにしている状況だ。

      期待の3年目、オコエ瑠偉に至っては、打率1割2分0厘とさっぱりの成績だ。

      防御率は6.30で、かつての“勝利の方程式”が崩壊中といえる。その穴を埋める福山博之も防御率6.57となると、やはり則本昴大、美馬学、岸孝之、辛島航らの先発陣に頼らざるを得ない。

      しかし、その先発が踏ん張っても打線の援護がないため、軒並み敗戦投手になるという悪循環だ。

      いずれにしても、梨田昌孝監督の憂鬱はまだまだ続きそうだ。

      ライオンズが頭一つ抜けている状況だが、上位のチーム間での星の潰し合いがあれば、下位のチームが浮上するチャンスは十分にある。

      ただ、Bクラスのチームは、このGWの戦いで沈んでしまうと、再起不能の状態に陥る可能性もあり、まさにここが正念場。
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