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      ステラ・アドラー・ジャパン集中ワークショップ体験レポート(寄稿:岩上紘一郎)

      称されているアクティングクラスを履修する機会に恵まれた。だが残念なことに、当時俳優を目指しながらも限界を感じ、深く学びあげるところまで至らなかった。言葉の壁はもちろん、それ以外の演技に対する力不足だ。

      それは、正しく学ぶ環境が日本には根付いていない、ということだった。 国内の活動拠点を拡大しつつも、常にその不安はつきまとった。日本における演技教育のあり方について定期的に議論するようになった。 「メソッドでも、マイズナーでも、アドラーでも、どれでもいい、もっと言うと、どれもいい。引き寄せられるかのように昨年末のワークショップに参加することとなった。 初日からして想像を超える言葉の質と量に完全に頭がついて行かず、衝撃を受けた。彼の頭の中には、演劇に関する歴史と知識が宇宙のように拡がっていると思えた。プロフェッショナルクラスは全8回のうち、前半はオーディションテクニック、後半はパートナーワークだった。私も山のようなキャスティング案件をひきずりながらこのスタジオに辿り着いたわけだし、道中で落ち着いて何かを見る、なんてゆとりない。そうは言っても何も見ずにここまで辿り着けるはずもなく、つまり私は今朝、オフィスからここまでの道中、いろいろ見てきたのは確かだ。

      自分のオフィス、エレベーター、エントランスロビー、ドア、空、街並み、駅、改札、人ごみ、車内吊り広告、高速道路……いつも通りの光景を見てきた。私のようにごく当たり前の回答、面白みのない回答を思いつくアクターも少なくなかった。 ロンは特別にドラマチックな発言を期待しているということでもないようだ。

      見たという体験を、そのまま今この場で皆と共有するだけでいい。あることを考えると、俳優も夢見るロマンチストよりは物事を具体的に捉える現実主義者の方が向いているのかもしれない。ことに意識を傾ける習慣が、実は演技にとってとても大切なことであり、後々演技のプロセスに欠かせない基本的要素である、とは想像だにしなかった。 「7つ数える間に鼻から息を吸って、次に息を止めて、それから14数えきるまでに『アー』と言いながら息を吐ききってください。その後このリンを鳴すから耳を澄まして、その音を聞いて。7カウント息を吸い、しばらく我慢して、次の7カウントで『アー』という具合だ。

      いよいよオーディションテクニックのレクチャーが始まる。セリフのやりとりをする、という段取りで進められる。私の経験でも、これがグローバルスタンダードであり、最もオーソドックスなオーディションの進め方である。使用される台本のシーンのボリュームは、それほど大きくはない。 ロンはまず、アクターが取り組むシーンが本質的に何を表現しているのかを問う。ただそれはあくまでもスタート地点の共有に過ぎない。しかしロンはすべてお見通しであるかのように続ける。を選ぶようにすると奥深さが増し、アクションの単調化が比較的避けやすくなるということだった。 それにしても、なぜ、わざわざこのように遠回りしなければならないのだろうか。 そんな疑問に対するロンの答えはシンプルだった。を、いくら真実味をもって説明したり表現したりしても、それは嘘でしかない。アクターがしなくてはならないことは、脚本家が書いた嘘の世界を、アクションを通じて『体験』すること。 思うと、日本のテレビドラマ等でしばしば要求されるリアリティは、実は本来演劇的な価値のないリアリティであることが多い。ひとつは何気ない日常のリアリティ、もうひとつは、無理やり汗をかいて得られる体育会的リアリティ。そのどちらもセリフをどう解釈し取り扱うか、というレベルに終始している。

      確かに映像現場は無制限に自由ではいられない。特にテクニカルな事情で何度も撮り直しをしなければならないことも日常茶飯事。 「日常生活で体験するのと同じように、感情から行動を起こしてしまうと、一回目は新鮮に過ごせても、撮り直しとなったら最後、そこで手詰まりになってしまう。だから、演技の場合は不思議なことにこの順序が入れ替わる。 残りのレクチャーも、ここでは紹介しきれない貴重な言葉がぎっしり詰まった4日間だった。それからようやく本番を想定したリハーサルを経てオンカメラでのワーク。 リハーサルのあたりからアクターは改めて、これが映像向けに特化したアクティングクラスであることを痛感する。それも今度は自分一人ではなく、パートナーとの不確定なやりとりの中で。バストアップのフレームでのシーンとした場合、フレームアウトするアクターが続出。目が真実を語っていれば、観客は自然と身を乗り出すのだ。

      何十年にも亘り、数え切れないくらいのアーティストを世に送り出してきたロンの演技観は、いつどんな状況でも変わらず静かにそこにあった。搭乗する便は皆同じだが、その目的やここに至る経緯はそれぞれ異なる。ここで既にジャスティフィケーションが始まっている。

      今回は、ハワイのホノルル国際空港行の便に搭乗、滞在は僅か1日、それからトンボ返りして成田へ、という旅程だ。

      合図があったら、この仮設ロビーに入って来ていくつかのアクティビティをして欲しい。 決められたゴールに慣れきっている若者たちは、何かひとつでも抜けたら大変だといった形相で必死にロンのオリエンテーションを注視する。自分のキャラクターであり、そのキャラクターが背負っている歴史から導かれる理由であることが要求される。しかしこんなことをひとつひとついちいち本番で考えていたら、演技する余裕なんてなくなってしまうではないか、とも思った。 こうして彼らは未だ一言もセリフを与えられず、指定されたアクティビティを一定の条件下で実践するだけで十分過ぎるほどにキャパオーバーだ。

      事実、こういった作業は誰にとっても面倒なことなのでその価値が分からない限り現場では割愛して誤魔化してしまうアクターも少なくないだろう。 さて、追ってロンから新たなミッションが与えられる。 それは、ホノルルに持って行く予定だった指輪をなくしてしまっていることに気づくこと。それ以降に9つの指定されたアクションを実践すること。(パートナーに直接向かわないアクションを意味する。 最も興味深いのは、理由のチョイスについてロンが言った言葉だった。 「あらゆるチョイスの中からひとつの理由を決め込む拠り所は、『その理由によって自分はどれくらい強い刺激を受けるか』だ。

      あることはもちろん大前提として必要だが、忘れてはならないことはそれが脚本に描かれているサイズに相応しいか、ということだ。

      シーンの最中、何もしなければ確かにそれはある意味真実ではあるが、同時に何も起きていない以上、シーンとしてそこにそのキャラクターが存在する意味すら消失してしまう。すると、単に空港ロビーで数分待っていろいろ物色しているうちに持っいてたはずの指輪がないことに気づく。 最後に、指輪を失くした20余名の主人公たちは、任意の2~3人のパートナーに対して、指輪を失くしてしまったことを伝え、その指輪がどういう指輪かを説明し、そしてその指輪について何か知っていることはないかを尋ねる。主人公は、自分が決めたパートナーに対し、それぞれのパートナーから受ける印象に基づいてアクションを決める。こうすることで、与えられたセリフの意味から自分自身を一旦解放し、あくまでパートナーに対するアクションの実践を最優先していくことに慣れていくのだ。

      「アクションをムーヴメントとして可視化していくプロセスは、とてもトリッキーで思わぬ方向へ滑ってしまいやすい。ちろん舞台も映像も基本的構造は同じだが、現場レベルで要求されるテクニックは、トレーニングなしには身につくものではない。また、現代のリアリズム演技とは、自己主張の強い過去から自分自身を現在へと連れ戻し、セリフという先入観から自分を解放し、自分が強く刺激を受ける理由をもって、アクションを自分の中に取り込み、体験し続けることだった。言うは易し、評論するだけでは身につくものでは到底ない。これは、アクターたちに即興劇をやらせてその良し悪しを講師がコメントすることだろう。なぜなら、アクターたちに数ページのシーンを手渡し、覚えさせ、実際にやらせて、エチュードと同じようにその良し悪しをコメントすれば良いのだ。

      講師から良かった悪かったと言われて、アクターたちに何の収穫があろう、全くない。 だからこそ、現代のアクターには、殊日本のアクターには、歴史を尊ぶ精神と、学びを尊重する意思が不可欠だ。

      そして我々裏方は、彼らが深く演技に触れ、それを継承できる環境の必要性を声高に叫び続けていくことだ。

      学びの機会と場を増やしていくことを切に願い、尽力することを胸に誓った。中学卒業後、単身でアメリカへ留学し、ニューメキシコ州サンタフェの大学在学中にインターンとして映画制作に携わる。海外作品を中心に、映画、CM、ミュージックビデオ等に携わっている。

      世界で評価されるクールな日本人を輩出することを使命とし、キャスティングディレクターとして独立。FOREST』にて小澤征悦、米ドラマ『GIRLS』にて水嶋ヒロのアメリカデビューへの橋渡しを担った。インプロ、戯曲など、演技を学ぶために必要な基盤の習得をじっくりと、着実に実践していきます。ケンブリッジ大学を卒業後、様々な劇場の芸術監督、ディレクターを就任。
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  • S・TAKASHIMAさん: RT @iwakamiyasumi: 佐川前理財局長の証人喚問、始まる。まず午前は参議院。午後は衆議院。IWJの完全実況ツィートをご利用ください。スマホで受信できます。この岩上安身のアカウントでもリツィートしますので、このアカウントのフォローすれば、ご覧いただけます。 - 24 日と 13 分 8 秒前
  • S・TAKASHIMAさん: RT @iwakamiyasumi: そして16時30分からは、岩上さんが証人喚問の質問終了直後の共産党・宮本岳志衆院議員に緊急インタビュー!! 文書改竄の真相はどこまで明らかに!? 籠池氏に接見し、昭恵氏とのやりとりを確認した野党議員は何を語るのか!?/」2018.3.27日… - 24 日と 13 分 41 秒前
  • りえさん: RT @iwakamiyasumi: 次回のIWJ特報!「メディアは権力を忖度し、司法権力は政治のために動いている」前川喜平・前文科事務次官に岩上安身がロングインタビュー!→
    > https://t.co/sajRQKptgK

    もうしばらくお待ち下さい!
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    … - 24 日と 16 分 7 秒前
  • 遊さん: RT @tomyflyi: @wadamasamune 先のツイートにも情報提供されていた、小池都知事の「排除します」を引き出すなど、付きまとい系の活動家筋の方ですね。岩上安身氏の偏った独立系のサイトに多くの記事を寄せているところを見ても、?な方です。本意では無いでしょうが、… - 24 日と 28 分 34 秒前
  • ゆうさん: @mouicchaushi いま橋下ネタは敏感ですね、岩上安身が橋下へのデマ拡散で訴えられましたし、今日も菅野完が橋下を森友事件の容疑者と断定したためか凍結しています。断定的な言い方はまずい、~と推察されるなどとぼやかしたほうがいいと思いますよ。 - 24 日と 34 分 55 秒前

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